DARARIポータル
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2015年4月1日 制定(という設定)
2026年8月10日 改定(別表D: AI搭載製品の確認事項を追加)
2026年8月17日 改定(DR審査要領を子基準に分冊)
2026年8月21日 改定(別表C: 認証・型式検定の変更管理を追加)
2026年8月22日 改定(DR0〜DR6の7ゲートに再編・別表E/Fを新設)
2026年8月23日 改定(DR3とDR4を統合し、DR0〜DR5の6ゲートとした)
2026年8月23日 改定(前ゲートで確定した事項の確認を変化点管理の型に改めた。様式D-2 開発前提条件・申し送り表を制定した)
所管: 開発本部
この基準は、開発管理規程第4条の定めに基づき、製品開発のステージおよびゲート審査(デザインレビュー。以下「DR」という。)を定める。ISO 9001の設計・開発の管理に対応する。開発管理規程の原本は総務部書庫にあり、本ポータルには掲載しない。
DRは、関係部門が一堂に会して次のステージへの移行を判定するマイルストーンである。持ち回り承認をもってDRに代えてはならない。
DRは移行審査である。各ゲートでは、前のステージの結果が要求を満たしているかの確認と、次のステージに進んでよいかの許可とを、必ずあわせて行う。同じものを二つのゲートで重ねて評価してはならず、どのゲートでも評価されない事項を残してもならない。
製品開発は次の6ステージで進め、各ゲートのDRを通過しなければ次のステージに移行できない。
| ゲート | ステージ | 何を確認するか | 何を許可するか(通過条件) | 必ず集まる部門 |
|---|---|---|---|---|
| DR0 | 起案 | 市場性・実現性の一次判断、競合・特許の概査、大日程 | 着手する価値があること。通過をもって開発テーマとして登録し、企画に進む | 開発・営業・経営企画 |
| DR1 | 企画 | 要求仕様の確定、原価企画、開発日程。ソフトウェアはアーキテクチャを確定する | 要求仕様・原価企画・開発日程が確定していること。通過をもって基本設計に進む | 開発・営業・調達・原価管理 |
| DR2 | 基本設計 | 方式選定と成立性、既存流用の切り分け、原価の部品別配分、法規制の該当性判定、およびDR1で確定した前提からの変化点 | 構想が成立すること。通過をもって詳細設計に進む | 開発・製造・品質保証・原価管理 |
| DR3 | 詳細設計・試作 | 図面出図、部品表の確定、公差設計、設計FMEAの完了、設計試作の評価(DV)、量産工程の設計、量産試作の実施計画 | 図面が確定し、設計試作が要求仕様を満たすこと。通過をもって本型(量産金型)を発注し、量産試作に進む(試作への着手は本ゲートの審査事項ではない) | 開発・製造・品質保証・調達・生産管理 |
| DR4 | 量産移行 | 量産試作の評価(PV・工程能力)、部品表・生産計画・設備条件、法規制適合、教育 | 量産で品質が作り込めること。通過をもって量産を開始する(出荷の開始はDR5による) | 開発・製造・品質保証・調達・営業・生産管理 |
| DR5 | 出荷判定 | DR0〜DR4の宿題の全件解決、QCDの実績、出荷前検査・梱包表示・トレーサビリティ | 出荷してよいこと。通過をもって初回出荷を開始し、初期流動管理に移行する | 開発・製造・品質保証・営業・サービス |
(備考)本型(量産金型)は最長納期品である。DR3通過後、直ちに発注しなければ量産日程の全体が遅延するため、DR3の開催日は本型の納期から逆算して設定する。手配の区分(簡易型で試作するか、最初から本型にするか)は別表Eによる。
各DRの審査要領(確認項目・確認者・提出物・判定基準・手続)は、次の子基準に定める。子基準の改廃は所管部門長の決裁による。判定の記録は、各子基準に掲げる別紙様式D-4(DR判定記録)による。DR1(企画)で確定した前提の追跡は、下記「10. 別紙様式D-2: 開発前提条件・申し送り表」による。
DR0審査要領(起案)開基-001-0 / DR1審査要領(企画)開基-001-1 / DR2審査要領(基本設計)開基-001-2 / DR3審査要領(詳細設計・試作)開基-001-3 / DR4審査要領(量産移行)開基-001-4 / DR5審査要領(出荷判定)開基-001-5
(注)DR5(出荷判定)は、新製品の初回出荷を認めるかを判定するものであり、日々のロットごとの出荷判定とは別である。ロットごとの出荷可否の判定は、品質保証部が製品検査規程に基づき、ロット単位で日常的に行う。DRは開発から量産までの節目を審査するものであり、日々の出荷を止める仕組みではない。DR4(量産移行)は量産を開始してよいかを、DR5(出荷判定)は初回出荷を開始してよいかを判定する。量産が計画どおりに流れたかの確認は、DRではなく初期流動管理の解除(「5. 初期流動管理」および別表F)で行う。
開発テーマは、DR0(起案)において次の3区分のいずれかに区分する。区分に応じて、実施するゲートを次のとおりとする。
| 区分 | 定義 | 実施するゲート |
|---|---|---|
| 新規開発 | 新たな系列記号を起こす製品、または未確立の要素技術を含む製品 | DR0からDR5までの全ゲートを実施する |
| 派生開発 | 既存機種の仕様違い(枝番の追加)であって、基本構造・工法を変えないもの | DR2(基本設計)を省略することができる(下記2の4条件をすべて満たす場合に限る) |
| 変更 | 量産中の製品の設計変更・工程変更・仕入先変更 | DR3(詳細設計・試作)とDR5(出荷判定)のみを実施する |
2 DR2(基本設計)は、次の4つをすべて満たす場合に限り、省略することができる。1つでも満たさない場合はDR2を実施する。
① 開発期間が12か月未満であること
② 既存工法・既存ラインで生産できること(新規設備を要しないこと)
③ 認証・型式検定の対象でないこと
④ 未確立の要素技術を含まないこと
3 前項の判定、およびDR2を実施するかどうかの決議は、DR1(企画)において行う。あわせて、実施すると決議したDRについて、その開催予定日を日付まで確定する(DR1審査要領による)。「後日調整」は認めない。
4 DR2を省略する場合は、DR3(詳細設計・試作)において、DR1で確定した前提からの変化点を別紙様式D-2(開発前提条件・申し送り表)により確認する。DR2の確認項目のうち、過去トラの反映・設計FMEA・部品表は、DR3において完了版により確認する。その他の項目は、第2項の省略の要件を満たすことをもって確認に代える。
5 省略できるのは会議であって、前提の追跡ではない。ゲートを省略した場合も、別紙様式D-2は各ゲートで持ち回り、記入を継続しなければならない。
6 ゲートを省略し、または統合する判断は、開発本部長が行う。開発本部長は、省略・統合したゲートとその理由を判定記録(様式D-4)の「ゲートの省略・統合」欄に記載しなければならない。理由の記載のない省略・統合は認めない。
7 前各項にかかわらず、認証・型式検定の対象品、および安全に関わる変更は、区分にかかわらずDR4(量産移行)を実施しなければならない。
8 適用区分は、開発の途中で変更することができる。変更したときは、その時点で未実施のゲートについて実施の要否を判定し、様式D-4に記載する。
(備考)第2項の4条件を当社製品に当てはめると、次のとおりである。圧力センサDP-6100E形は耐圧防爆 Ex d IIC T6の型式検定の対象であるため③に該当し、DR2を実施する。車載コネクタDC-8016W形は防水形の専用ライン(L-26)を新設したため②に該当し、DR2を実施する。産業用リレーDR-2412H形は、親機種の型の改造で足り、既存ラインで流せ、認証の対象でなく、要素技術も既存であるため、4条件を満たし省略できる。条件を並べたのは、従前「派生開発だから省略」で通していた判断を、誰が見ても同じ結論になる形に改めるためである。
(備考)ゲートを6つに分けたのは、見るべきものを分けるためであって、会議を6回開くためではない。区分を選ばずに全ゲートを回すのは、この基準の趣旨ではない。逆に、理由を書かずに省略するのは、この条を使ったことにならない。従前は詳細設計と試作を別のゲートに置いていたが、「図面が固まったか」と「試作に進んでよいか」は同じ設計フェーズの内部の話であり、審査会を分ける実益がなかったため、2026年8月23日の改定で一つに統合した。
納期の長いものとソフトウェアは、次のタイミングで本流に合流させる。着手・凍結・完了のDR番号を動かしてはならない。
| 対象 | 着手 | 凍結・申請 | 完了 |
|---|---|---|---|
| 簡易金型(試作型) | DR2通過後、図面の出図に応じて発注(設計試作に用いる場合。DRの審査事項ではない) | 図面出図をもって仕様凍結 | DR3(設計試作の評価) |
| 本型(量産金型)・専用治具 | DR3通過後、直ちに発注 | DR3(手配区分の決裁をもって仕様凍結) | DR4(量産試作・PVで確認) |
| 専用設備・検査装置 | DR2通過後に仕様検討、DR3通過後に発注 | DR3(工程設計をもって仕様凍結) | DR4(PVで確認) |
| ソフトウェア | DR1(アーキテクチャ確定) | DR3(実装凍結) | DR4(検証完了) |
| 認証取得(各国規格) | DR1(適用規格・要否の確定)、DR2(該当性判定・事前相談。DR2を省略する場合はDR3で行う) | DR3(技術文書の提出・申請) | DR4(取得完了。量産移行の前提。出荷の開始はDR5による) |
DR5(出荷判定)を通過した製品は、初期流動管理に移行する。期間は、量産開始から3か月、または累計20ロットのいずれか遅い方を標準とする。期間中は、通常量産より重い管理(重点検査項目の全数確認・月次の実績確認)を行う。
2 初期流動管理の解除は、品質保証部長が判定する。DRの合議によらない。解除の判定は、初期品質が2か月連続で目標を達成していることを軸とし、あわせて別表F(初期流動管理 解除確認表)の全項目を満たすことを要件とする。
3 解除しないときは、期間を延長する。品質保証部長は、延長の理由と再判定日(年月日)を記録しなければならない。「当面継続」「様子を見る」のみの記載は認めない。
4 解除の判定日は、DR4(量産移行)において、量産開始日から3か月後の日付をあらかじめ決めておく。判定の記録は様式Q-14(初期流動管理 解除記録)による。解除したときは、その旨を生産管理課・製造部・営業本部に通知する。
(備考)初期流動管理を解除しないまま忘れられた製品が、当社には過去に3件ある(2019年の内部監査指摘)。いずれも解除の判定日を決めていなかったものである。日付を先に決めておけば、忘れたことに気づける。
認証(型式検定・防爆構造等)を取得した製品および、その認証に関わる部品・工程は、次のとおり扱う。DR3以降の変更はDR4(量産移行)で、DR4以降の変更はDR5(出荷判定)で、初期流動期間中の変更は解除確認(別表F)で、再検定の要否を必ず確認する。
| 型式検定・防爆構造の対象部品(例: 防爆ハウジング P-4924) | 図面変更は再検定を要する。再検定の完了までは変更後の品を出荷できない |
|---|---|
| 認証取得済み製品の構成部品の仕入先変更 | 認証機関への届出の要否を品質保証部が判定する。判定の記録を残す |
| 認証に関わる工程・作業条件の変更(締付トルク等) | 4M変化点として登録し、記録装置・校正の条件を満たしたうえで実施する |
| 認証に関わる記録 | 型式検定の対象品は10年保存とする |
(備考)認証対象部品の図面変更は再検定である。「軽微な変更だから」で通してはならない。判定は品質保証部が行う。
AIを搭載する製品は、各DRで次の事項を追加確認する。詳細はAI搭載製品開発基準(AI基準-003)による。
| DR0 | 発売国・用途・技術の3点を整理する(AI搭載製品開発基準(AI基準-003)による) |
|---|---|
| DR1 | 適用法規制の区分を確定する(EU域内で販売する場合は、EUのAI規制(EU AI Act)の区分) |
| DR2 | AIの機能をどの方式で実現するか(学習型か規則型か、機器内処理かクラウド処理か)を2案以上で比較し、選定理由を記録する |
| DR3 | 学習データの管理方法・性能評価方法(評価指標と合格ライン)を確定する。合格ラインは数値で定める。あわせて設計試作機でAI機能を評価し、その合格ラインに対する結果を数値で記録する |
| DR4 | 適合性評価・表示・技術文書を整備し、量産移行判定の確認項目にAI規制適合を含める |
| DR5 | 出荷する製品のAIモデルの版数と学習データの版を特定し、記録に残す。出荷後に挙動が変わる製品は、更新の手順と再評価の時期を定める |
(備考)AI搭載製品のために別のゲートを新設しない。同じDRに1行ずつ足す。初期流動管理の解除確認にも、別表Fに2行を足すにとどめる。
金型・専用治具は、次の3区分から選ぶ。区分の決定および本型(量産金型)の発注判断は、いずれもDR3(詳細設計・試作)で行う。区分の決定は「試作をどの型で打ったか」の確認であり、本型の発注判断は「本型に費用を投じてよいか」の決裁である。判断の対象が異なるため、同じゲートの中で別の項目として審査する。判断は①金型費用 ②納期 ③設計変更リスク(技術的難易度) ④生涯生産数の4軸すべてを評価したうえで行い、その記録を手配区分判断書に残す。4軸のうち1つでも空欄のある判断書を決裁してはならない。
別表E-1 手配区分の定義
| 区分 | 製作費の目安 | 納期の目安 | 1個あたりの成形コスト | 選ぶ場面 |
|---|---|---|---|---|
| 簡易金型(試作型) | 数十万円〜300万円程度 | 1〜2か月 | 高い(型の消耗が早く、ショット数が限られる) | 設計変更の可能性が残るとき。生涯生産数が少ないとき |
| 量産金型(本型) | 数百万円〜数千万円 | 標準4か月・大物6か月 | 安い(数十円〜数百円) | 数量が多く、仕様が固まっているとき |
| 既存型の改造・派生 | 数十万円〜数百万円 | 1〜3か月 | 親機種と同等 | 派生機種で、入れ子・彫り込みの一部変更で足りるとき |
別表E-2 4軸の判断表
| 判断軸 | 簡易型で試作 → 本型 | 最初から本型 | 既存型の改造・派生 |
|---|---|---|---|
| ① 金型費用 | 本型の投資を、設計が固まるまで先送りできる | 本型の費用を先に投じても、1個あたりの成形コストの差で回収できる | 改造費のみで済む(新規製作の3分の1以下を目安とする) |
| ② 納期 | 簡易型は1〜2か月で上がり、試作の評価を先に進められる。ただし本型の納期が後ろに積み上がる | 量産開始日から逆算すると、本型の手配を試作と並行させなければ間に合わない | 1〜3か月。日程の律速にならない |
| ③ 設計変更リスク(技術的難易度) | 未確立の要素技術がある、DVに未達項目が残っている、客先仕様が固まっていない | 設計が凍結され、DR3(詳細設計・試作)で図面が全点出図済みである | 変更が既存型の一部(入れ子・彫り込み)にとどまる |
| ④ 生涯生産数 | 年間1,000個未満、または作り切りの案件。本型に移行しない選択を含む | 本型の寿命ショット数を使い切る数量が見込める | 親機種の型の残寿命で派生分をまかなえる |
2 大幅な設計変更が生じる可能性がある場合は、簡易金型で成形して設計を固め、固まってから量産金型に移行する。
3 生涯生産数が少ない機種(年間1,000個未満、または作り切り)は、簡易金型のまま量産することができる。
4 日程が厳しいことのみを理由に本型を先行発注してはならない。先行発注する場合は、設計変更が生じたときの型修正費の負担見込みを開発本部長が承認する(DR3審査要領による)。
別表E-3 当社の実例(2026年8月度の数量による)
| 機種 | 数量 | 選ぶ区分 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 車載コネクタ DC-8016形 | 月産68万個(16個取りのハウジング成形型) | 最初から本型 | 数量が桁違いであり、簡易型では日次カンバン納入の所要数を成形できない。1個あたりの成形コストの差が投資を短期で回収する |
| 圧力センサ DP-6100E形(耐圧防爆) | 月産180個 | 簡易型で足りる可能性がある | 数量が少なく、本型の寿命を使い切らない。ただし日程の律速は型ではなく防爆の型式検定(当社実績 約5か月)である。型の区分より、認証機関との事前相談の着手時期を優先して決める |
| 産業用リレー DR-2412H形(高容量) | 月産12,000個(DR-2412形の派生) | 既存型の改造・派生 | 親機種の型を基に仕様違いの型を仕立てれば足りる(ケース成形型 H形)。新規製作を要しない |
(備考)型の区分は「安いほう」を選ぶ話ではない。数量が桁違いなら本型以外に選択肢はなく、数量が少なければ本型は寿命を使い切らずに終わる。当社の型・治具の保有状況は金型・治具台帳で確認する。
初期流動管理の解除にあたり、品質保証部長は次の全項目を確認する。従前は「DR5 初期流動解除」としてDRの一つに置いていたが、解除はDRの合議によるものではないため、2026年8月22日の改定でこの別表に移した(同日のDR5は現在のDR4「量産移行」にあたる)。確認の記録は様式Q-14による。緑の行は別表D(AI)の追加確認であり、該当しない場合は「該当なし」と記入する。
| ✓ | 確認項目 | 確認者 | 提出物 | 判定基準 |
|---|---|---|---|---|
| □ | DR4・DR5の指摘事項の処置状況 | 品質保証部(確認)・開発管理課(事務局) | DR4・DR5の判定記録(様式D-4)・処置報告 | DR4(量産移行)およびDR5(出荷判定)で付した宿題が全件完了していること。未完了の宿題が1件でもある場合は解除せず、初期流動管理の期間を延長する。延長は、宿題の処置期限に1か月を加えた日までとする。 |
| □ | 生産実績 | 生産管理課 | 生産計画照会の計画対比実績(初期流動期間の全月) → 生産計画照会 | 初期流動期間の各月について、計画数量に対する実績の差異が10%以内であること。10%を超える月がある場合は、原因を受注変動・能力不足・部品欠品のいずれかに区分して記録し、能力不足に区分されたものは解除しない。 |
| □ | 歩留 | 品質保証部(実績)・生産技術課(登録値) | 様式Q-2 月次不良集計・製造装置条件一覧(生技資料SG-2026-08)の登録内容 → 製造装置条件一覧 → 不良・歩留実績台帳 | 量産計画歩留を連続3か月下回っていないこと。かつ、製造装置条件一覧に登録した歩留と、様式Q-2の直近3か月の実績が一致していること。一致しない場合は、登録値を実績に改め、生産管理課が能力計算をやり直したうえで解除を判定する。登録値の更新漏れは、生産計画そのものを誤らせるため、本項の不合格として扱う。 |
| □ | 不良モードの是正 | 品質保証部 | 様式Q-5 是正処置報告書・不良モード別パレート → 内部監査・是正処置(様式Q-5) → 不良・歩留実績台帳 | 初期流動期間中に発生した不良モードが全件、様式Q-5による是正処置を完了していること。なぜなぜ分析が「人の不注意」「意識」「気の緩み」で止まっているものは、提出済みであっても未完了として扱う。未完了が1件でもある場合は解除しない。 |
| □ | 4M変化点 | 製造部(登録)・品質保証部(確認) | 4M変化点管理表(様式Q-11)の受付番号一覧・初品検査記録 → 4M変化点管理 | 期間中の変化点(作業者の配置替え・治具の爪交換・材料ロットの切替えを含む)が全件登録され、それぞれ初品確認が完了していること。登録漏れが判明した場合は、当該変化点以降に出荷したロットの品質確認を終えるまで解除しない。 |
| □ | 工数・要員 | 製造部・生産管理課 | 作業日報の集計・応援要員の投入実績 → 設備稼働集計 | 標準工数に対する実績工数の差異が10%以内であること。かつ、初期流動期間の最終月に、当該ラインの定員のみ(応援要員なし)で計画数量を達成していること。他工程からの応援に支えられた実績は、本項の合格としない。 |
| □ | 部品の供給 | 調達部・生産管理課 | 調達手配一覧の発注残・欠品による停止の記録 → 調達手配一覧 | 期間中、部品の欠品によるラインの停止が0件であること。リードタイム60日以上の長納期品は、解除後3か月分の所要に対する次回発注が発注済みで、かつ納期回答を得ていること(実物: 信号処理IC(ASIC)P-4911-00はリードタイム150日)。回答待ちの発注残は充足数に算入しない。 |
| □ | 設備・治具 | 生産技術課 | 金型・治具台帳(累計ショット数・保全記録・校正記録) → 金型・治具台帳 | 型・治具の消耗が想定内であること(累計ショット数が、寿命に対する計画消耗を上回っていないこと)。保有が1セットのみの治具は、停止したときの対応(代替の手配期間・費用・積み増す在庫の日数)が生産管理課と合意されていること(実物: 省電力形の専用組立治具J-118は全社に1セットのみ)。計測機能をもつ治具は、校正が有効期限内であること(実物: 防爆形の締付トルク治具J-316は3か月ごとの校正。校正切れで生産した分は出荷できない)。 |
| □ | 作業標準の実態一致 | 製造部(改訂)・品質保証部(確認) | 作業標準書(改訂版・改訂記号つき)・QC工程表 | 初期流動期間中に変更した作業条件(作業順序・条件値・使用治具・検査方法)が全件、作業標準書に反映され、改訂記号が更新されていること。現場に備え付けてある版と文書管理上の最新版が一致していること。口頭で運用している手順が1件でもある場合は解除しない。 |
| □ | 力量の認定(実績) | 製造部 | 力量管理表(星取表・様式Q-8)・期間中の配置実績 → 力量管理・星取表 | 当該工程に配置した作業者が全員、単独作業可(○)以上の認定を受けていること。DR5で認定した者に加え、初期流動期間中に追加配置した者を含めて確認する。指導者つき(△)のまま作業に就いた者が残っている場合は、認定を完了するまで解除しない。 |
| □ | 原価 | 原価管理課 | 実際原価計算書・標準原価表 | 実際原価と標準原価の差異が10%以内であること。10%を超える場合は、原価を作り直したうえで、販価の見直しの要否を営業本部と合意し、合意の結果(見直す・見直さない・据置きの期限)を記録すること。「立ち上げだから」を理由に差異をそのままにしてはならない。 |
| □ | 顧客 | 営業本部 | 客先クレーム一覧・納期遵守実績 | 初期流動期間中の客先クレームが0件、かつ納期遵守率が100%であること。クレームが1件でも発生した場合は、様式Q-5による是正処置の完了を確認するまで解除しない。 |
| □ | 記録の保存 | 品質保証部 | 記録保存計画・保管場所の確認記録 | 認証・型式検定に関わる記録が、保存年限10年の運用に実際に乗っていること(実物: 防爆形の締付トルク記録)。保管場所・保存形式・廃棄時期の管理者が定まり、量産開始月からの記録が現に保管されていること。計画の存在のみをもって合格としない。 |
| □ | 通常量産への引継ぎ | 生産技術課(渡し)・生産管理課(受け) | QC工程表(制定版)・製造装置条件一覧の登録内容 → 製造装置条件一覧 | 解除後の管理項目(重点検査項目・抜取頻度・監視する不良モード)が通常量産の条件に改められ、QC工程表に反映されていること。初期流動中の全数検査を継続する項目がある場合は、その項目と継続期間を明示すること。明示のない「当面継続」は認めない。 |
| □ | AI搭載製品の追加確認(別表D) | 品質保証部 | 量産品の性能評価記録・市場からの情報の記録 → AI基準-003 | 量産品の性能が、DR3(詳細設計・試作)で定めた評価指標の合格ラインを維持していること。市場で得たデータにより挙動が変わる製品は、監視の方法と再評価の時期を定めていること(AI基準-003による)。 |
| □ | 初期流動の分析にAIを用いた場合の確認(別表D) | 生産技術課・品質保証部 | 検証記録(AI出力と一次データの突き合わせ) → AI利用規程 | 歩留・不良モード・工数の分析にAIを用いた場合、AI出力を様式Q-2・様式Q-5の一次データと突き合わせた検証記録があること。解除の可否そのものをAIの出力で決めていないこと(判断は人が行い、記録に判断者の氏名を記載する)。 |
(備考)解除は「もう大丈夫そうだ」で決めるものではない。歩留の登録値と実績が食い違ったまま解除すると、その先の生産計画がすべて狂う。数字を突き合わせてから解除する。
この様式は、DR1(企画)で確定した前提を1枚にまとめ、以降の各DRに持ち回って、前提からの変化の有無をゲートごとに1行ずつ記入していくものである。作成はDR1において開発管理課が行い、以後は各DRの審査資料に必ず添付する。DR2(基本設計)を省略した場合も、本表の持ち回りは省略できない(「3. 適用区分とゲートの省略・統合」第5項)。
DR1の前提は、引合を出す前の想定値(金型の標準納期4か月・大物6か月、防爆の標準審査期間は当社実績で約5か月)で置いたものである。DR2以降は、方式と形状が決まり、実際の見積回答・実データが届いている。想定4か月が5.5か月で返ってくる。したがって、同じ項目名を後のゲートでも見るのは重複ではなく、想定の検証、すなわち変化点の確認である。設計は必ず動く。DR1で「認証の対象外」と判定した製品が、材料の変更により対象となることがある。確定は一度では終わらない。
2 「変化なし」と記載する場合も、何と何を突き合わせたかを書く。前回の資料番号と今回の資料番号を突合資料番号の欄に記載しなければならない。資料番号の記載のない「変化なし」は認めない。
3 変化があった場合は、影響の評価と処置をあわせて記載する。変化点だけを挙げて処置のない申し送りは差戻しとする。「金型納期が5.5か月に伸びた」で止めてはならず、「よってDR3を2週間後ろに倒す。量産開始日は客先合意済み」まで書く。
4 変化点0件は疑う。開発期間26週で変化点が0件ということは通常あり得ない。0件と記載する場合は、開発本部長の承認を要する。
開発前提条件・申し送り表(様式D-2)
| 案件名 | テーマ番号 | ||
|---|---|---|---|
| 適用区分 | □ 新規開発 □ 派生開発 □ 変更 |
DR1確定年月日 (作成者) | 年 月 日( ) |
前提と変化点(各セルに「変化なし(突合資料番号: )」または「変化あり(№で下表へ)」を記入する)
|
前提(DR1で確定する事項) / 何が変わったら申告するか | 前提の内容(DR1確定時) | DR2 | DR3 | DR4 | DR5 | 最終確認 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 要求仕様 申告対象: 客先仕様の追加/要求性能の見直し/使用環境の変更/発売国の追加・変更 |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) | |
| 目標原価 申告対象: 目標原価の変更/材料相場の変動(実物: 接点 P-4203-00 は銀相場連動で四半期ごとに単価改定、マグネットワイヤ M-7011-00 は銅建値連動)/仕入先の変更/購入部品の値上げ通知 |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) | |
| 数量前提(初年度想定数量) 申告対象: 内示の増減/得意先の生産計画の変更/販売先の追加・撤退 |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) | |
| 開発日程(各DR開催日・量産開始日) 申告対象: 客先の量産開始日の変更/金型見積の回答納期がDR1の想定(標準4か月・大物6か月)と異なる場合/長納期品のリードタイム回答がDR1の洗い出しと異なる場合(実物: 信号処理IC(ASIC)P-4911-00 はリードタイム150日)/認証機関の審査期間の回答が想定(当社実績: 防爆で約5か月)と異なる場合/要員・設備の都合によるDR開催日の移動 |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) | |
| 適用規格・認証の要否 申告対象: 発売国の追加・変更/材料・部品の変更(防爆構造・RoHS・REACHに影響する)/規格の改訂/客先仕様の追加/使用環境の変更(防爆区分が変わる) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) | |
| 長納期品と手配方針 申告対象: リードタイム回答の変更/仕入先の変更・供給停止/最低ロットの変更/最終発注(ラストバイ)時期の通知 |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) | |
| 生産ライン・工法の前提 申告対象: 流動ラインの変更/新規設備・専用ラインの要否の変化(実物: 車載コネクタDC-8016W形は防水形専用ラインL-26を2026年4月に新設した)/工法の変更/専用治具のセット数の前提の変化 |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
□ 変化なし
(突合資料番号: ) □ 変化あり(№ ) |
変化ありの詳細(変化点・影響・処置は必ずセットで記入する。処置の空欄は差戻しとする)
| № | ゲート | 前提の区分 | 変化の内容 | 影響(日程・原価・品質・認証) | 処置 | 担当(氏名) | 期限 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | DR | / / | |||||
| 2 | DR | / / | |||||
| 3 | DR | / / | |||||
| 4 | DR | / / | |||||
| 5 | DR | / / |
| 変化点の申告件数(累計) |
件(うち処置完了 件、宿題として持ち越し 件) ※ 0件と記載する場合は開発本部長の承認を要する。開発期間26週で変化点が0件ということは通常あり得ない 開発本部長 (0件の場合の承認) |
|---|---|
| 回付の記録 | DR2 / DR3 / DR4 / DR5 / (各DRの開催日の2営業日前までに回付・回収する) |
(運用)変化点の申告はDRの場で行わない。本表を事前に回付して記入し、DRは申告された変化点の処置を判定する場とする。DRの場で初めて申告された変化点は、審議せず差戻しとする。
(運用)設計の変化点と製造の変化点は同じ考え方による。量産試作の実施は4M変化点として製造側にも登録する(4M変化点管理)。製造部が掲げる「『変化点なし』と書いた日が続く職場は、変化に気づいていないだけである」は、開発にもそのまま当てはまる。
(備考)本表を設けたのは、DR2を省略するとDR1からDR3まで期間が空き、前提の変化が申告されないまま量産日程に突き当たるからである。会議を減らすことは認めるが、前提を追わなくてよいことにはならない。追跡を人の記憶に預けず、1枚の紙に預ける。
2015年4月1日 制定。
2026年8月10日 別表Dを追加(AI専用の開発フローを作らず、既存DRに織り込んだ)。
2026年8月17日 各DRの審査要領を子基準(開基-001-0〜4)に分冊(確認項目の見直しを所管部門長決裁・四半期で回せるようにした)。
2026年8月21日 別表Cを追加(認証・型式検定の対象品の変更管理。従前は運用に委ねていたものを明文化した)。あわせて子基準の審査要領に別紙様式D-4(DR判定記録)を制定した。
2026年8月22日 DR4の名称をステージの実態に合わせて「出荷」から「量産移行」に変更し、DR5「初期流動解除」(開基-001-5)を新設した(同日の下記の再編により、DR5は「量産移行」に、初期流動解除は別表Fに置き換わった)。
2026年8月22日 ステージゲートをDR0からDR6までの7ゲートに再編した。従前のDR2「設計」を、DR2「基本設計」とDR3「詳細設計」に分けた。DR4「試作」を新設し、設計試作の評価と本型(量産金型)の発注判断をここに置いた(従前はDR2の通過をもって金型を発注していた)。従前のDR3「量産準備」の合格条件に量産試作の完了(PV)が含まれ、従前のDR4でも量産試作の結果を評価しており、同じものを二度見ていたため、これをDR5「量産移行」に集約した。出荷そのものの可否を判定するゲートがなかったため、DR6「出荷判定」を新設した。従前のDR5「初期流動解除」は、DRではなく初期流動管理の枠組みで判定するものであるため、「5.
初期流動管理」および別表F(初期流動管理 解除確認表)に移設し、判定者を品質保証部長とした。金型・専用治具の手配区分(別表E)と、適用区分によるゲートの省略・統合(「3.
適用区分とゲートの省略・統合」)を新設した。あわせて、DR6が新製品の初回出荷の判定であって、ロット単位の日常の出荷判定(品質保証部が製品検査規程により行う)とは別であることを「2.
ステージゲート表」に注記した。
2026年8月23日 DR3(詳細設計)とDR4(試作)を統合し、DR3(詳細設計・試作)とした。試作への着手は審査の対象とせず、設計フェーズの内部の作業と位置づけた。以降のゲート番号を繰り上げ、DR0からDR5までの6ゲートとした。あわせて適用区分を新しい番号に改め(新規開発=DR0からDR5までの全ゲート、派生開発=DR2(基本設計)を省略可、変更=DR3(詳細設計・試作)とDR5(出荷判定)のみ)、従前の「DR3とDR4は統合して1回で開催することができる」の定めは、統合が恒久のものとなったため削除した。別表Eの手配区分の決定と本型の発注判断は、いずれもDR3で行うことに改めた。
2026年8月23日 前ゲートで確定した事項の確認を、変化点管理の型に改めた。DR1は引合前の想定値で前提を置くものであり、DR2以降には実際の見積回答・実データが届いているため、同じ項目名を後のゲートでも見ることは重複ではなく想定の検証である。この趣旨を条文に反映し、DR2の「日程(金型納期からの逆算)」を「開発日程の変化点」に改め、法規制・認証の該当性判定および原価企画の部品別配分の判定基準に、DR1で確定した事項からの変化点の確認を織り込んだ(項目は削っていない)。変化点は、何が変わったら申告するかを項目ごとに列挙し、「変化なし」と記載する場合も突合資料番号の記載を要することとし、変化があった場合は影響と処置をセットで記載しない申し送りを差戻しとした。あわせて別紙様式D-2(開発前提条件・申し送り表)を制定し、DR1で確定した7項目の前提を1枚にして各ゲートで持ち回ることとした(DR2を省略するとDR1からDR3まで期間が空き、変化点が申告漏れするためである)。「3.
適用区分とゲートの省略・統合」には、DR2を省略できる4条件(開発期間12か月未満・既存工法および既存ラインで生産可・認証および型式検定の対象外・未確立の要素技術を含まない)、DR2の実施可否をDR1で決議すること、およびDR2省略時にDR3で様式D-2により前提の変化点を確認することを加えた。省略できるのは会議であって、前提の追跡ではない。
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